まだ学生で、これまで自分でお金を借りたことがありません。社会人になってからは奨学金の返済もあるし、お給料だけでやっていけるかちょっと不安です。お金を貸してくれる業者って、サラ金とか街金とかいろいろ聞くけど、どこがどんなところなのか全く知りません。将来、万が一お金を借りなければならなくなったときのために、サラ金と街金ってどう違うのか、基本的なことだけでも教えてください。
(⇒学生のうちって融資は使えるの?

どちらも消費者金融の一種

学生さんでも、社会人になってからのお金のやりくりをすでに考えているということは、そろそろ就活のお年頃でしょうか。名の通った大企業に就職が決まった!などというラッキーなケース以外は、社会人になってからも本当にお給料だけでやっていけるのか不安だというお気持ち、わかります。

奨学金の返済も含めて、お給料だけでやっていけることが最善ですよね。そうなれるように、まずはお金の使いすぎにはくれぐれも注意してくださいね。そのうえで、万が一の時の安心のために、サラ金や街金のことを知っておきたいということですよね。

それでは、基本的なところをお話していきます。

まずは、「サラ金」という言葉から。サラ金とは、「サラリーマン金融」の略です。一般的に、サラリーマンがお金を借りやすい、または実際に借りている金融会社ということですね。

次に「街金」はどうでしょう?街金とは、「街の中の金融」の略です。店舗が市街地にあることが多いため、こう呼ばれるようになりました。

では、サラ金と街金の違いは、どこにあるのかと言いますと、街金の方が比較的小規模で、特定の地域の中だけでお金を貸しているという特徴があります。一方、サラ金は、市街地にはもちろんですが田舎にもあるし、テレビCMを流しているような大きな業者もありますよね。これが一番の違いです。(参考ページはこちら→小さな金融業者は多数あります

サラ金業者には、電話やインターネットだけで申し込みや審査ができたり、返済方法もコンビニやATMが使えたりと手軽なものが多かったりしますが、街金は店舗まで足を運んで直接申し込むか、電話が一般的な方法です。返済も、店舗で直接手渡しが多いようです。
(⇒サラ金への申し込み手続き方法について

このように、昔ながらの方法でやっている街金は、高い金利で営業しているところが多かったのですが、2010年に貸金業法が改正されて、金利の上限が引き下げられたせいで、経営が立ち行かなくなり閉店したところも多いんです。経営が厳しいことから、相変わらず高い金利で貸している業者もありますが、これはいわゆる「闇金」といって立派な法律違反ですので、手を出さないようにしてくださいね。

ところで、「サラ金」も「街金」も、消費者金融の一種ととらえられています。そもそも消費者金融とは、個人向けに、保証人や担保を必要とせずお金を貸す業者で、貸金業法に基づく登録をしているところの総称です。考え方は時代や人によって様々ではあるのですが、消費者金融=サラ金ととらえても良いかと思います。その中に、より小規模の街金が含まれるという感じです。

「サラ金」も「街金」も、正式な法律などの用語ではなく、いわゆる俗語なんです。違いがあいまいで分かりにくいのは、そのせいもあるかもしれませんね。

最近は「サラ金」という言葉はイメージの悪さもあってか、あまり使われなくなりつつあります。かわりにキャッシングとかカードローンという言葉がよく聞かれるようになりましたよね。でも、どれも要はお金を貸してくれる業者ということなんです。中には無利息の商品もあったりするので、どうしてもお給料だけでは苦しくなったときには、賢く利用してくださいね。

消費者金融がかつてはサラ金や街金と呼ばれていた理由

およそ1455万人がキャッシングを利用していると言われています。日本の20才以上の人口が1億500万人と言われています。ですからこの数字は、日本人の7人に1人がキャッシングを利用していることを表しています。ちなみにその中でも一番多いのが20代の利用者です。(参考ページはこちら→融資が利用できる年齢について

キャッシングとは、消費者金融をはじめとする金融機関から個人に対して行われる、小口融資のことを意味します。元々は融資や証書貸し付けといった名称があり、そう呼ばれていました。しかしこの名称が呼びにくく、顧客受けがわるいことから消費者金融が新たにキャッシングという造語を作り、今に至っています。

また消費者金融という呼び名も最近頻繁に使用されるようになった言葉で、かつてはサラ金や街金という呼び名が一般的でした。なぜならば、サラリーマンを対象としたキャッシング業者が多かったからです。ですからサラリーマン金融と呼ばれ、それが略されてサラ金と呼ばれていました。またキャッシング会社の店舗は、サラリーマンが利用しやすいように街中にありました。なので街中にある金融会社ということで、街中金融と呼ばれ、それが略されて街金と呼ばれていました。

しかし最近はキャッシングの利用者が増加し、顧客の幅も広がってきました。サラリーマンはもちろんですが、それ以外にも自営業者や派遣、パート、アルバイトといった様々な職種の方が利用しています。また男性だけでなく、女性の利用者も増加してきています。最近の利用者の男女比を見てみると、男:女で7:3から6:4の比率となっています。

またインターネットが普及したことから、店舗に来店してキャッシングをする人が減りました。最近では店舗を持たないで、ネットと郵送ですべて完結できるキャッシングもできてきています。

そういった訳で最近では、サラ金や街金といった呼び方はされなくなりました。今では消費者金融という呼び名が一番ポピュラーとなっています。