日雇い派遣で働いている33歳の男性フリーターです。サラ金は生活費が足りなくて困ったときに重宝に利用しています。でも返済だけは絶対に遅れないように努めています。

と言うのは、「サラ金の取立てって怖い…」と思っているからです。バイト仲間の話だとやくざ紛いの怖い人が脅かしをかけて取立てるとのことです。昔からサラ金に関する、そんな話はよく聞いていました。

ところで今でもサラ金の取立てって怖いのでしょうか?教えてください。

サラ金の取立ては法律を遵守しています

わかりました。あなたの疑念に答えましょう。結論から先に言えば、ヤクザみたいな怖そうな人が昼夜問わず、真夜中でも自宅に押しかけて来てドアをどんどん叩いて取立てを迫るといったような、かつてサラ金で実際にあったような違法な取立ては現在はありません。

他方で、かつてのそのようなサラ金の取立てに対するネガティブなイメージや怖いイメージは根強く残っているようであり、未だ少なくない人が“サラ金=怖い取立て”といったようなステレオタイプ的な印象を拭い去れないと言えるのです。

確かに返済を遅延したり滞納することは利用者側の怠慢であり、契約違反と言えます。そのことから厳しく取立てられてしまうことに本当は文句は言えないのです。しかしながら、うっかりして返済を遅れたり、どうしても返済できない個人的事情があって返済不可能となってしまう場合もあります。

かつてのサラ金の取立ては、一切そのような事情にお構いなく、少しでも返済が遅れると脅しをかけて取立てをしたことが問題と言えるのです。しかし、今日のサラ金では、そのような恐喝紛いの取立ては絶対にしません。

なぜなら、そのような取立ては法律違反となるからです。それゆえ、合法で正規のサラ金なら恐喝紛いの強引な取立ては無いと言えるのです。では、今日のサラ金の取立てはどのようなものなのでしょうか?
(⇒サラ金が守るべきルールとは

まず返済が遅れたり滞納すると、自宅や職場にサラ金から電話が来ます。また、自宅に返済の督促状が届きます。その場合に、しつこく職場や自宅に返済を迫る電話をかけてきたり、サラ金の人が直接自宅や職場に来るのは法律違反となります。また、夜9時以降の電話も違法です。

そのような取立ての催促にも応じないと、取立ての手法はさらに厳しいものとなります。まず遅延損害金の請求が来て、取立てがサラ金会社から保証会社の手に移ります。
(⇒遅延損害金の仕組み

そして、取立てが保証会社の手に移ると、これまでの取立てとは異なり、さらに厳格な態度で返済を迫られます。が、もちろん法律は遵守です。厳格な手法とは、返済を法的手段に訴えることです。

つまり、返済を巡る裁判訴訟になると言うことです。そして、裁判になると債務整理を迫られ自己破産や任意整理等の大事になってしまいます。このようにサラ金の取立ては、あくまでも法律を遵守したものであると言えます。

返済の督促に応じないと最終的には法的手段に訴えかけられて返済を迫られることになりますよ。

借金を返さないとどうなる?サラ金取立て実情

サラ金取立てというと、夜中にドアを大きな音で叩かれたり、怖い方たちが玄関前にたむろしてたり、会社に押しかけてきたりといったドラマのイメージが強く残っています。実際のサラ金取立てとはどのようなものなのでしょうか。

消費者金融などの金融機関では、夜中に何度も電話をかけたり、大きな声を出して脅したり、勤務先に押しかけるなどといった、乱暴な行為をする取り立ては法律で禁止されているので、そのような返済をせまることはありません。

返済の期日が過ぎて借金の延滞が確定すると、まず自宅に入金を催促する電話がかかってきます。いつごろ入金できるのか具体的な日にちを確認されて、指定どおりに入金すれば完了になりますが、それでも都合で入金できない場合は、再度電話がかかってくることになり、自宅や携帯電話につながらないときは、勤務先に連絡がいったり、直接訪ねて来ることもあるようです。こうして返済金額の入金が行われるまで、何度も電話や手紙などで催促をするようになりますが、延滞期間が長く返済の意思に疑問が起こるような場合は、法的措置が取られます。
(⇒金融業者からの連絡は無視してはいけない

消費者金融側が返済の催促に応じない人物だと判断した場合、裁判所に返済の申し立てを行うことになり、それを受けた裁判所は債務者の自宅宛に、支払督促申立書と異議申立書という書類を送ります。この支払督促申立書とは、債務者が返済しなければならない金額や督促にかかる費用、返済に関する契約内容などが書かれた書類です。この内容に異論がある場合は、同封の異議申立書を裁判所に提出します。この書類が送られた時点で、既に一括払いが前提になっています。月々の返済ができなくて滞納するわけですから、たいていの場合は異議申立をして、訴訟へと進みます。

異議申立もせず、さらに無視をすると2週間後に仮執行宣言付き支払督促申立書が送られてきます。この書類は強制執行を行う旨の確認となる書類です。そしてさらに異議申立をせずに放置すると、債務名義となり差し押さえなどの強制執行が可能になってしまいます。

裁判所から書類が届いた時には、放置をせずに異議申立を行い、きちんと返済計画をたてて消費者金融側と話し合う方が得策です。(参考ページはこちら→きちんと返済計画を立てていれば最初から困りません