年金受給者です。仕事を引退後、悠々自適に生活を送ろうと仕事をせずに毎日が日曜日気分で過ごしていましたが、若いころから借金生活をしていたこともあり、貯金がほとんどなく、その上思っていたほど年金がもらえておらずそろそろ何か働きに出ようかと思っています。

しかし、働くに出るにしても雇ってもらえるところもないだろうと不安が募り、シルバー派遣へ登録も考えてはいるのですが、ひとまず即金を作ろうと思いサラ金での借り入れを考えています。

現在は運転免許証も返してしまっており、担保になるものもなく保証人も付けることができないので唯一の収入源である年金を担保に年金手帳で借り入れできないかと思っているのですが、年金手帳での借り入れは可能でしょうか?(参考ページはこちら→融資にて有効な書類とは?

年金手帳でサラ金でお金を借りることはできますか?

残念ながら年金を担保にお金を借り入れることは法律で禁じられており、年金を担保にお金を借り入れることはできません。どこのサラ金でも借り入れることはできないでしょう。もし、年金でも借り入れができるところがあれば、それは闇金などのも違法なサラ金になるので気を付けて下さい。

ただ、唯一年金を担保にお金を借り入れることができる方法があります。それは独立行政法人福祉医療機構が行っている「年金担保融資制度」というものです。これは国が認めた唯一の年金を担保にお金を借り入れできる合法な融資制度になります。

年金担保融資制度は、国民年金、厚生年金、船員保険年金、労働者災害補償保険年金を受給している方が対象となっています。

条件としては、「保健医療」、「介護・福祉」、「住宅改修等」、「教育」、「冠婚葬祭」、「事業維持」、「債務等の一括整理」を使途目的として10万円~250万円の範囲内(ただし、それ以外を目的としている場合は「臨時生活資金」として100万円が限度額)で、受給している年金の年額の範囲内、そして、1回あたりの返済額の15倍以内(融資金額の元金相当額をおよそ2年6カ月以内でご返済)の3つの要件を満たすこと。

返済は最低1万円とする1万円単位で借主返済額をすることができます。利率は年率1.6%で労働者災害補償保険年金の方は0.9%となります。

返済方法としては、借主が直接福祉医療機構に返済するのではなく、受給する年金が一旦全額福祉医療機構に支払われ、借主が指定した返済を差し引いた年金の残額を福祉医療機構から借主である年金受給者に支払われるという形になります。

年金を担保にお金を借り入れたいと思っておらっるならば、この方法しかありませんので、ご検討してみて下さい。

年金手帳はサラ金を利用する際の本人確認になるのか

サラ金を利用する際には本人確認となる書類を提出しなければなりません。一般的には保険証や運転免許証で本人確認が行われますが、その両方を持ち合わせていない場合は年金手帳を利用する場合もあります。この年金手帳が本人確認になる理由は、年金手帳は大切に保管するものであり、持っているのは本人だと信じているからです。

もし、年金手帳を悪用されてお金を借りられたとしても、本人には返済義務は生じません。会社勤めの場合は年金手帳を会社が管理する場合もあるので、悪用されないか心配になることもあります。そんな時には自分で管理することを告げて返却してもらうことが大切です。

必ずしも企業が保管する訳ではなく、保管には本人の同意が必要です。つまり、本人に返却を求められたら速やかに返却しなければなりません。返却してほしいと考える理由は多く存在します。前述したようにサラ金を利用する際の本人確認として提出する為や、市役所などで公的文書を発行してもらう際に必要になる本人確認に利用するなどが挙げられます。

資金繰りに困っている会社に勤めている場合には、そういった本人確認となる書類を預けておくことは非常に不安に感じることもあります。勝手にサラ金からお金を借りたりされないか心配であれば、返却を求めることが大切です。もし、仮になりすまして借金をされたとしても、返済義務が無い上に会社が訴えられる結果になります。
(⇒その他の融資利用で不安になる事

会社としてもメリットが存在しないので、そういったことは起きないと考えていいです。保管する際には、免許証や保険証と同じ扱いをして、紛失した場合には即座に紛失届けを出して無効化することが大切です。実際にどこかに置き忘れて、悪用されて後日に借金の請求が来ることは起こっています。

公的文書や証明書類は必ず身につけて、万が一にもどこかに置き忘れるようなことがないように、必要な時以外は普段は見ないような場所に保管しておくことが大切です。